「山菜」は、人が育てる「野菜」と違って、野山に自生している種類です。
ちー婆(ばぁ)が、子供の頃に食べた最初の種類は、家の裏の土手で採った土筆(ツクシ)。
重曹でアク抜きをしても、少し苦みが残る土筆を食べると、春だなと感じたものです。
そして、ここ数年は、山菜採りにすっかりはまっています!
春の時期になると、散歩のついでに菜の花を摘んだり、地元の山菜を採ったり…


でも…
そろそろタケノコやワラビだけでなく、他の種類の山菜も採って食べたいなあと…
ということで今回は、春に採れる山菜23種類の特徴や食べ方(料理)についてまとめて紹介していきます。
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この記事の目次
【山菜】早春に採れる6種類!特徴や採れる場所、おすすめの食べ方は?
日本では、お正月気分を終わりにするために、1月7日に「七草がゆ」を食べる風習がありますね。
七草がゆには、その名の通り「7種類」の山菜や野草が入っています。
その中のひとつが、春一番の山菜「セリ」です。
セリに含まれる山菜独特の「苦み」は、食べ過ぎて疲れ気味になっている胃を休めてくれます。
それでは、春一番に採れる「山菜6種類」の収穫時期や採れる場所、特徴や食べ方(料理)を紹介します。
セリ(芹)

春になると、たくさんの新芽が競い合って自生している様子から「競(せ)り」という名前が付いたそうです。
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ふきのとう(蕗の薹)

野山に自生している「ふきのとう」は、山ふきと呼ばれるフキの蕾(つぼみ)で、雪解け後の春の訪れを象徴する山菜です。
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ツクシ(土筆)

土筆は、春の山菜として最もよく知られている植物で、ハカマを取り除く下処理が必要です。
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たらの芽

「山菜の王様」と言われている人気のたらの芽は、初心者はウルシを間違えて触ってしまい、かぶれることも…。
また、たらの木には、素手では触れないほどの鋭いトゲが枝にあるので、収穫の際は十分に注意してください。
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あしたば(明日葉)

あしたばをアク抜きする方法は、茹でたあとに冷水にしばらくつけておきます。
伊豆諸島では、あしたばの粉末をケーキや蕎麦(そば)、こんにゃく、アイスクリームの中に入れて、地元の土産物として売られています。
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アマドコロ(甘野老)

アマドコロは、多年草で地面に根を伸ばし、春になると地上に芽を出して花を咲かせます。
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【山菜】春真っ盛りに採れる8種類!特徴や採れる場所、おすすめの食べ方は?
春の訪れを告げる梅の花や桃の花が散ってしまうと、次はいよいよ桜の花が咲き始めます。
日本は、春になるといろいろな花が咲き、とても賑やかですよね。
でも、「花より団子」?
4月になると、各地で山菜採りを楽しめます。
ここでは、特に4月からが旬の「山菜8種類」の収穫時期や採れる場所、特徴や食べ方(料理)を紹介します。
こしあぶら(漉油)

「こしあぶら」の名前の由来は、昔この木の樹脂(あぶら)を採り、漆(うるし)のように塗料として、使っていた事から由来しています。
山菜の王様「たらの芽」に対して、こしあぶらは「山菜の女王様」として人気があります。
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ワラビ(蕨)

ワラビは、ふきのとうやツクシと並んで、馴染みのある山菜のひとつ。
しかし、山菜の中でも特にアクが強く、アク抜きをせずに食べると食中毒(ワラビ中毒)になることもあるため、「アク抜き」は絶対に行いましょう。
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うど(独活)

うどは、大きく成長すると食用にならないので、役に立たないことを諺で「うどの大木(たいぼく)」ともいいます。
若芽にはアクがありますが、採れたての色の薄いうどは、皮をむいて味噌を付けそのまま食べることもできます。
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ノビル(野蒜)

ノビルは、ニラやネギの仲間で、地下に鱗茎(りんけい)と呼ばれる球根を持つ山菜です。
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木の芽(このめ)

「木の芽」というと東北地方では、アケビ(木通)の新芽をさすことが多く、甘い果実よりも美味しいと食べられています。
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カタクリ(片栗)

カタクリは、根の部分がでんぷんの材料(片栗粉)として使われていることで有名ですよね。
実は、茎や若葉も「山菜」として食べられるんですよ。
カタクリは、花をつけるまでに7年以上かかるのに、地上に顔を出すのはわずか4~5週間。
このような植物は「春の妖精・春の短い命」とも呼ばれます。
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イタドリ(虎杖)
イタドリは、別名「痛取」で、その意味は痛みを取ってくれる薬草としても使われていたことに由来します。
また宮崎県では、イタドリのことを「サドガラ」と呼びます。
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クレソン

スーパーでもよく見かけるクレソンは、別名で「オランダガラシ」とも呼ばれる山菜です。
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【山菜】春から初夏を過ぎても採れる9種類!特徴や採れる場所、おすすめの食べ方は?
山菜採りは、いつからいつまでできると思いますか?
ほとんどの山菜は、春が旬ですが…
山菜の種類によっては、春から夏、または秋までも、山菜採りを楽しめる種類もあるんですよ。
四季折々に採れる山菜の種類をたくさん知っていると、山菜採りを長い期間楽しめて、一年中食べ放題!?
ここでは、春から初夏や秋まで旬の「山菜9種類」の収穫時期や採れる場所、特徴や料理を紹介します。
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青こごみ(青屈)
シダの種類であるクサソテツの特に若芽のことを「ごごみ」と言いますが、山菜で「こごみ」と言えば、「青こごみ」です。
毎年同じ場所に群生していて、成長が早いので、数日で芽が葉に変わります。
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赤こごみ(赤屈)
青こごみとの見た目の違いは、茎の部分が赤いところです。
また、群生する青こごみと違って、赤こごみは1本ずつ独立して自生しているので、採る量が少なくなります。
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うるい
早春の若葉が山菜の「うるい」と呼ばれ、正式名称は「キボウシ(擬宝珠)」。
蕾が橋の欄干に付けれれた丸い玉飾り(如意宝珠)に似ていることからその名前が付けられました。
うるいを茹でて、その後に天日で干すと「やまかんぴょう」と呼ばれる保存食になります。
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よもぎ(蓬)

よもぎは、昔から「何にでも効く」といわれ、各地で薬草として使われていました。
若葉を土瓶(どびん)で煎(せん)じて、塩味を付けた飲み物は、よもぎ茶と呼ばれ親しまれています。
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ユキノシタ(雪の下)

ユキノシタの名前の由来は、積もった雪の下でも、緑の葉を付ける生命力の強さからついたとされています。
日陰でも控えめな白い花を咲かせるので、観賞用として自宅の庭などで栽培をすることができる山菜です。
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いわぢしゃ(岩千舎)
山の岩肌に生え、葉っぱがタバコの葉に似ているので、別名を「イワタバコ」とも呼ばれます。
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クコ(枸杞)の実/葉

中国では昔から、乾燥させたクコの実を、中華料理や薬膳の具としてよく使います。
また、日本でも平安時代から薬草のひとつとして、クコの葉や根が使われていました。
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青ミズ(ヤマトキホコリ)
粘り気やヌメリがない青ミズは、イタリア料理との相性がとてもいい山菜です。
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赤ミズ(ウワバミソウ)
青ミズにはないヌメリがあり、ムカゴも採れるのが赤ミズです。
群生しているので、比較的見つけやすい山菜ですが、採りすぎると下処理に手間がかかって大変!
※「 むかご」については以下の記事も参考にしてください。
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【山菜】西米良温泉ゆた~と春の山菜祭り!食べ放題バイキングで天ぷらを満喫
どの季節に訪れても、四季折々の美しい風景を楽しめるのが宮崎県西米良村。
夏には、清流の川のせせらぎを聞きながら食事ができる「川床(かわどこ)」や、迫力満点の花火が目の前で見れる「西米良花火大会」。
秋には、色鮮やかに染まった木々を見ながら楽しむ「にしめら山まつり」。
冬には、豊かな自然が育むジビエを活かした料理「西米良ジビエフェア」があります。
一年を通して、いろいろな事を楽しめる西米良村ですが…
その中でも「春」は、ちー婆(ばぁ)が一番好きな季節です。
空気が澄んでいて、空は青く、そして新緑が眩しい季節ですからね^^

春の時期、西米良村は、いろいろな種類の美味しい旬の山菜がたくさん採れます。
今回、西米良温泉四季シリーズ「春の山菜バイキング」に行ってきました。

春の山菜バイキングは、毎年4月の日曜日限定で開催されます。
以下には簡単な内容についての紹介を書いています。
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西米良村で採れた山菜づくしの食べ放題ランチバイキングは、毎年多くの観光客が訪れる人気の山菜祭りです。
ランチメニューは、山菜の天ぷらや山菜のおひたし、山菜のおこわなど。
それでは、ここで、もう少し詳しくランチバイキングのメニューを紹介します。
山菜の天ぷらバイキング 春が旬の採れたて8種類!
山菜は、油との相性がいいので、天ぷらにすると最高です。
天ぷらは、山菜のアク抜きという下処理をしなくても、苦みがぬけて食べやすくなります。
■「ユキノシタ(左)」と「ヨモギ(右)」

■「ふきのとう(左)」と「しいたけ(中央)」と「こごみ(右)」

■いわぢしゃ

■たらの芽

■あしたば

どの山菜の天ぷらも、揚げたてで、パリッとした食感を楽しめます^^
西米良村特産の「ゆず塩」と「天つゆ」の2種類から選んで、好きな方を天ぷらにつけていただきます。
山菜ワラビ/イタドリ/ノビルが美味しいおかずに大変身!
■「おから(左)」と「山菜の煮物(中央)」と「酢の物(右)」

ちー婆(ばぁ)は、この3種類の中でワラビを酢の物にして食べるという食べ方が初めて。
ワラビの味噌汁や炒め物をよくしていたのですが、酢の物も意外とおいしくて驚きました。
■山菜の酢味噌和え

西米良村特産の地こんにゃくと一緒にノビルを酢味噌で和えていて爽やかな味でした。
■山菜の漬物

山菜の漬物だけで、ごはんが何杯でもおかわりできそうなくらい美味しい味。
■山菜ちらし寿司

丁寧にアク抜きされた数種類の山菜が、酢飯に混ぜられて、春の味覚を感じました。
■山菜カレー

山菜カレーは、西米良村のご当地グルメで有名です。
西米良村の直売所川の駅(百菜屋)や湖の駅では、一年中いつでも食べることができますよ。
春を感じる山菜のデザート
山菜祭りのランチは、室内だけでなく、春の暖かい日差しが降り注ぐ、西米良温泉の屋外テラスでも食べることができます。
そこで、ちー婆(ばぁ)たちは、屋外テラスで食べることに。
ところで、ちー婆(ばぁ)のランチは、こんな感じになりました。

ちょっと、最初から欲張りすぎて、一皿目でけっこうお腹いっぱい…
でも、山菜を使ったデザートもあると聞いていたので「何だろう?」と興味津々でした。
すると…
山菜祭り食事会場の屋外テラスで、急に餅つきが始まり、びっくり!

スタッフの方2人が、軽快なリズムで、昔ながらの杵(きね)と臼(うす)で餅米をつきます。

もち米が、だいたいつき上がるころに、たっぷりのヨモギを入れて…
あっという間に、若草色の「ヨモギ餅」が出来上がり!
小さく丸められたヨモギ餅は、美味しい「あんこ」や「きなこ」と一緒にいただきます。

外で食べる出来立てほやほやのヨモギ餅は、最高の山菜デザートでした^^
ということで、西米良温泉ゆた~とで行われた春の「山菜祭り」を十分満喫したちー婆(ばぁ)たちです。
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まとめ 春に採れる山菜の種類や特徴/食べ方(料理)について
今回は、春に採れる23種類の山菜の特徴や食べ方について紹介しました。
最近では、ハウス栽培などで、スーパーには一年中食べることのできる野菜が並んでいますが…
昔から「季節ごとに採れる自然の恵みを味わうこと」が大切だと言われています。
その自然の恵みとは…
春は「苦み」、夏は「酸味」、秋は「辛味」、そして冬は「脂肪」です。
「春の苦み」については、冬の間に蓄積された体の中の老廃物を体の外へ出す働きをしてくれるそうです。
また、セリやあしたばなどのセリ科の植物が出す香りは、生物をリラックスさせる働きもあります。
そして、季節ごとに採れる旬の山菜や野菜は、生物がその時に必要としている栄養素が多く含まれています。
だから、旬の食べ物を取ることが、体にとっては、一番良く、体が元気になります。
ところで、日本には、「300種類」を超える山菜があるそうです。
それだけの種類があると考えるだけで、山菜採りがますます楽しくなりそうだと思いませんか?
春から初夏、秋まで楽しめる山菜を見つけに、休日に野山に出かけてみませんか。
今回の記事で、少しでも自然の恵み「山菜」について興味を持っていただければ幸いです。