お葬式は一般的に、葬儀から告別式までの時間です。
どのくらいの時間かかると思いますか?
お通夜よりも長く、遺族は出棺後の時間もお葬式の延長?!
お葬式の時間と内容がすべてわかっていると心にもゆとりが持てます。
そこで今回は「お葬式全体の時間がどのくらいかかるのか」を紹介します。
[quads id=1]
この記事の目次
お葬式(葬儀)の時間はどのくらいかかる?内容は?
お葬式は、お通夜の翌日に行われ、時間が長く儀式的な行事です。
参列するときの服装やマナー、時間にも気を配る必要があります。
初めてお葬式に参列する場合や遺族は、特に緊張しますよね。

ところで、お葬式は、午前中から始まることが多いようです。
お葬式が終わっても、その後に火葬の時間があります。
あまり遅い時間に始まると、お葬式の後の火葬が遅くなってしまうから。
葬儀場から火葬場への往復の時間や火葬の時間を逆算した時間に始まるのが一般的です。
ここでは、お葬式前半の「葬儀」が「午前10時から開始になった場合」で紹介しています。
お葬式(葬儀)
- 開式前(9時から9時30分)
開式1時間から30分前に、遺族(親族)は葬儀場に集まります。
葬儀社の担当者と式の流れについて、最終的な確認をします。
打ち合わせ時間も、式の内容によって、どのくらいかかるか変わります。
親族の中から受付を担当する人は、途中で準備を始めます。
- 開式(10時~)
葬儀社の担当者が、会場全体に着席の合図を出します。
葬儀の司会者が、故人の想い出を短く話すことも。
宗教者(僧侶)が入場され、司会者が「開式の辞(挨拶)」を述べます。
- 読経(10時から10時10分)
宗教者(僧侶)による「読経(どきょう)」は、開式の挨拶の後に行われます。
だいたい10分間くらいが目安です。
読経の途中で、司会者が弔辞や弔電を読むこともあります。
「弔辞(ちょうじ)」は、お葬式の前に頼まれている方が、故人への想いを語るものです。
参列者は、故人や遺族のことを想いながら静かに聞きましょう。
- 焼香(10時15分から10時45分)
「焼香(しょうこう)」は、まず初めに喪主から行います。

次に遺族、そして親族という順番に故人との関係が近い人から行います。
親族の焼香が終わりに近づくと、葬儀社の担当者から一般参列者に声がかかります。
誘導に従って、順番に焼香をしていきましょう。
参列者の人数によって焼香の時間は変わりますが、一般的な時間は約30分間です。
参列者の人数が多い場合は…
焼香をする焼香台の数が増えたり、焼香の仕方を簡略化したりして時間を調整します。
参列者全員の焼香が終わるまで、宗教者(僧侶)の読経は続きます。
関連記事⇒お通夜や葬儀でのお焼香の仕方は?喪主/遺族/親族/参列者で礼や作法が違う!?
- 閉式(10時45分~)
宗教者(僧侶)が退場されて「閉式の辞(挨拶)」が述べられ、葬儀は終了です。
葬儀の後は、そのまま告別式に移るのが一般的です。
ここまでは、お葬式の前半として「儀式的な葬儀の目安時間と内容」を紹介しました。
宗教の違いや参列者の人数などによって、どのくらいかかるのか時間が微妙に変わります。
お葬式の葬儀にかかる平均的な時間は「だいたい1時間以内」です。
関連記事⇒お通夜とお葬式ではどっちに参列するべき?受付での香典の渡し方と言葉の掛け方
お葬式(告別式)の時間はどのくらいかかる?内容は?
お葬式の葬儀は、宗教者(僧侶)の読経や焼香など儀式的な時間です。
「告別式」は、出棺前に故人の顔を見ることができる「最後の別れの時間」になります。
お葬式(告別式)
- 出棺の準備(10時45分から11時00分)
葬儀終了後、葬儀社の担当者が祭壇から故人のお棺を中央に運びます。
喪主から順番に、故人が愛用していた品物や生花をお棺の内側に入れていきます。
生花は祭壇などに飾ってあった供花を使うことが多く「別れ花」とも呼ばれます。

故人の顔を出棺の前に見るのは、この時が最後なので心からのお別れをしましょう。
参列者全員で合掌をした後に、お棺の蓋が閉じられます。
喪主や遺族以外で、故人に関係の近い男性数名で、お棺を霊柩車に運びます。
一般参列者は、葬儀場の外に移動して出棺を見送る準備をします。
- 出棺(11時~)
出棺前に、喪主から参列者に挨拶の言葉があります。
挨拶の後、故人を乗せた霊柩車と遺族の車数台で出棺します。

一般参列者は、故人を見送った後に解散します。
お葬式の後半として、故人との最後のお別れをする「告別式」を紹介しました。
告別式は、葬儀に比べると短い時間で終了します。
しかし、告別式の後には、故人をもう見ることはできません。
火葬場に出発するまでの限られた時間ですが、故人との時間を大切にしましょう。
[quads id=1]
お葬式(火葬)の時間はどのくらいかかる?
葬儀場から出棺した後は、霊柩車で火葬場に移動します。
火葬場は、葬儀場から遠い場所や近い場所があるのでかかる時間は様々です。
ここでは、11時に葬儀場を出棺して、30分で火葬場に到着した場合を紹介します。
- 火葬の準備(11時30分~)
火葬場に着くと、まず「納め(おさめ)の式」を行います。
納めの式は、火葬炉の前で行う最後のお別れの儀式のことです。
宗教者(僧侶)が一緒に同行されている場合は、火葬場で読経をしてもらいます。
火葬場にいる喪主や遺族、親族は順番に焼香をします。
納めの式が終わると、点火し火葬されます。

- 火葬(11時35分から13時)
火葬は、一般的に1時間から2時間ほどかかります。
火葬の時間、遺族や親族は、控室などで過ごします。
この時間に、軽い食事をとったり、繰り上げの「初七日法要(しょなのかほうよう)」を行ったりします。
初七日法要とは、故人が亡くなってから1週間後に行う法要です。
最近では、お葬式の日の昼食を初七日に兼ねて行う例も多くなりました。
- 収骨(しゅうこつ)(13時~)
火葬が終了したら、担当者から声がかかるので、収骨室に移動します。
「収骨」とは、故人の「遺灰(いはい)」を喪主と遺族などで拾うことです。
喪主から順番に骨を拾って「骨壺(こつつぼ)」に入れていきます。

どのくらい納めるのか、どの骨を拾うのかなどは担当者の説明に従いましょう。
収骨の後は、担当者が骨壺のふたを閉めて、包んでくれます。
骨壺と「埋葬許可書(まいそうきょかしょ)」を受け取ります。
埋葬許可書は、四十九日の法要まで大切に取っておきましょう。
49日を過ぎると、お墓に骨壺を埋葬しますが、納骨時にその許可証が必要です。
- 収骨終了後(13時30分~)
骨壺を喪主が持ち、他の遺族が位牌(いはい)や遺影(いえい)を持って帰ります。
自宅の「後飾り壇(あとかざりだん)」に安置したら、灯りをともし線香をあげましょう。
後飾り壇は、自分で準備もできますが、葬儀社に相談すればレンタルもあります。
後飾り壇は、故人の冥福を祈って「忌明け(きあけ)」まで、そのままにしておきます。
忌明けは、仏式の場合四十九日の法要までをいい、それを境に故人の魂は家を離れるとされています。
火葬場から戻って自宅や葬祭場で「精進落とし(しょうじんおとし)」をすることもあります。
「精進落とし」は、忌明けの意味で食事をとることでした。
現在では、お葬式に関わった僧侶や親族のために設けられた食事の席という意味が多いようです。
また、繰り上げの「初七日法要」と一緒に「環骨法要(かんこつほうよう)」をすることもあります。
火葬が終わって「骨壺が還ってきた」際に、僧侶が読経を行うのが「環骨法要」です。
そして、故人が亡くなって1週間たった時に行う法要が「初七日法要」。
参列者や遺族の負担を考えて、この2つの行事をお葬式の日に、同時に行うことも増えてきました。
どちらの法要も自宅や僧侶のお寺、または葬祭場で行うこともできます。
[quads id=1]
まとめ 「お葬式全体の時間がどのくらいかかるのか」について
今回は「お葬式全体の時間(葬儀、告別式、火葬)がどのくらいかかるのか」を紹介しました。
初めてのお葬式だと、ほとんどの遺族は、とても慌てると思います。
遺族は、深い哀しみの中で、お葬式を進めることは大変です。
ちー婆(ばぁ)も、そうでしたから…
しかし、お葬式は、故人のためにできる最後の大きな行事です。
お葬式全体の時間がどのくらいかかるのかや手順を一度確認しておくと、少し心にゆとりができます。
そして、故人のために心のこもったお葬式をしてあげることができるでしょう。
遺族としてお葬式を自分が執り行うことは、何度も経験するものではありませんが…
今回の記事が、少しでも遺族の方や参列者の方の参考になれば幸いです。