スズキのディーラーで、ジムニー新型のオートマ車(AT)とマニュアル車(MT)に試乗してきました!

4代目の走りを体感にはオフロードを走行するのが一番ですが、今回は「オンロード」のみでの試乗体験となります。
オンロードだからこそ気付けた加速や馬力の面もあって、結果的には良かったのかなと思います。
20年ぶりの新型ジムニー発表となれば、
- 高速時の加速は遅いのか、速いのか?
- 馬力は旧型よりも良くなっているのか?
この辺りの事が気になっている人も多いのではないでしょうか。
というわけで今回は、ジムニー新型の加速や馬力について詳しく紹介していきます。
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この記事の目次
ジムニー新型は加速が遅い!?
今回、あき坊が試乗したジムニー新型はオートマ車(AT)とマニュアル車(MT)です。
しかし、実際に公道に出て走行したのは「オートマ車(AT)」のみ。
オートマ車を試乗した限りでは、出だしの加速が遅いというか、若干の遅れがあるように感じました。
詰まったようなモゴモゴした走り出しではないのですが、加速を始めるときには少なからず「もたつき」がありました。
これはジムニーシエラ新型を試乗した時の同じ感覚。
参考記事⇒ジムニーシエラ新型 排気量が1500㏄(1.5L)にアップ!馬力や加速はどうなの?
感覚的には、アクセルを踏み始めてから徐々にトルクの回転数が上がっていくイメージ。
0km/hから60km/hくらいまでは今言ったような感じがあって、それ以上になると、少しずつ安定していきます。
雪道や林道などの悪路では申し分のない力を発揮してくれるジムニーですが、平坦な街乗りや高速道路では出だしの加速に欠点が残りそうです。
ただ、「加速が遅い」と言っても、スポーツカーのようなビュンとした出だしを求めていない人からすると、「軽自動車だし、こんなもんか」と思えるもの。
加速時にデメリットを感じるものの、トルクの回転数が安定してくると、他車と変わらないパワーを見せてくれます。
「軽自動車」という事を割り切ってしまえば、加速にも大きな不快は感じないのかなと、あき坊は思います。
ジムニー新型の加速性能はアップ!旧型よりも改善されてるの?
ジムニー新型の口コミや評判を見ていると、「加速が遅い」という声が多くある中で、もうひとつ気になるコメントがありました。
それは「加速性能は旧型ジムニーよりも良くなっている!」という事。
旧型に乗った経験がないあき坊はこればかりは分かりませんが…
以前の型式を知っている人からすると、新型と旧型では明らかに加速の面でパワーアップしているのが分かるようです。
確かに3代目ジムニー(旧型JB23)が発表されてから、4代目ジムニー(新型JB64)が発表されるまで約20年の期間がありましたよね。
その間にエンジン性能も改善され、搭載されるユニットも「K6A型」から「R06A型」に。
極端に大きな変化はありませんでしたが、細かな部分でたくさんの改良が加わっています。

また、発表までの「20年」という時間が、部品ひとつひとつの完成度を高めたり、組み立て工程の技術進歩につながっているのかなと。
その結果として、「加速性能の改善」という所にも現れているのではないでしょうか。
僕のように初めてジムニー新型を体験する人には分からない「ジムニーの進化」があるようです。
ジムニー新型は加速時の異音が少ない!
せっかくの試乗なので、営業マンさんにきちんと許しをもらった上で、安全面に気を付けながら、ジムニー新型で結構なスピードを出してみました。
アクセルペダルを踏み込んで加速初めは、もたつきのある低いエンジン音ですが、速度が上がっていくにつれて、ジムニー新型の聞きなれた音へと変わっていきます。
ジムニー新型のエンジン音はどちらかと言うと「図太い」ほうですから、加速のときも、軽自動車特有の高めの音でなければ、耳障りな異音でもありません。
「ブオーン」や「ゴー―」といったとトラックのような重低音をイメージしてもらうと分かりやすいのかなと。
運転してても、助手席・後部座席に乗っていても、「異音」といえるほどのエンジン音ではなかったので。
正直、あき坊が考える軽自動車というのは、エンジン音が大きいわりには加速どころか進みも少ない。
こんな感じをイメージしてたのですが、ジムニー新型を試乗して、ある意味、そもそもの根本から変えさせられました(笑)
今回、公道で試乗をしたのはオートマ車(AT)でしたが、おそらく、マニュアル車(MT)でも加速時に「異音」と呼べるものは聞こえないのかなと思います。
言う事なしの100点!ジムニー新型の馬力は最強クラス
それでは次に、ジムニー新型の「馬力」について話を進めていきます。
ジムニー新型のR06A型エンジンをみると、
- 最高出力(ネット) 47kW(64PS)/6000rpm
- 最大トルク(ネット) 96N・m(9.8kg・m)/3500rpm
- 圧縮比 9.1
このようになっていました。
先ほど紹介した加速では「遅い」という欠点が残るジムニー新型でしたが、馬力に関しては、言う事なし100点満点をあげれるレベル。
加速では不利になっていた低速トルクの回転も、ここではジムニー新型の馬力の強さの原点となっていました。
あき坊が試乗したコースにも、短いけど急な坂があったのですが、「ブオーン」という低いエンジン音を立てながら難なく走破しました!
他の車種にはないトルクの力強さがあるからこそ、険しい悪路も乗り越えられるのではないでしょうか。
しかし、その点、街乗りをするのであれば不利になる部分があります。
ほとんどの道路が平坦の街乗りでは、ぶっちゃけ、馬力があってもなくても関係ありませんからね。
ジムニー新型の馬力を思い存分楽しむためには、やはり、オフロードでの走行が一番いいでしょう。
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ジムニー新型の馬力を「旧型(JB23)」や「他車(ハスラー/ジープ)」と比較した結果…
ここまで、ジムニー新型の馬力を見てきたので、今度は旧型ジムニー(JB23)や他車と比較してみたいと思います。
まずは、3代目の「ジムニー旧型JB23」から。
エンジンスペックを見ると、
- 最高出力(ネット) 64PS/6500rpm
- 最大トルク(ネット) 10.5kg・m/3500rpm
- 圧縮比 8.4
このようになっていて、最高出力は新型がアップ、最大トルクは旧型のほうが大きいという結果になりました。
これだけ見ると性能に大きな違いはありませんが、最高出力や圧縮比のちょっとした改良で、中盤からの加速は良くなっているようです。
そういう意味でも、ジムニー新型のほうが馬力精度が高くなっているのではないかと。
次に、ジムニー新型とボディーの形が似てることで話題となったスズキの「ハスラー(ターボ)」と比較します。

エンジンスペックを見ると、
- 最高出力(ネット) 47kW(64PS)/6000rpm
- 最大トルク(ネット) 95N・m(9.7kg・m)/3000rpm
驚くことに、ほとんどジムニー新型と同じ数字であることが分かりました。
今回はターボが装備された「ハスラー」を比較対象としたので、大差はなかったのかなと。
ただ、ハスラーとジムニーには根本的な部分に違いがあります。
ハスラーの場合、主に街乗りで若い人向けにおしゃれな感じで作られていますが、ジムニー新型の場合、街乗り専門ではなく、専門は「険しい悪路」。
それだけに、ボディーのフレームも頑丈かつ剛性に優れていて、ハスラーでは到達できない未開の地にも足を踏み入れることが出来ます。
街乗りだと、少しハスラーのほうが有利かもしれませんが、悪路だと、ジムニー新型と圧倒的な力の差があるはずですから。
そのような点が、2種類は根本から違っています。
最後に比較するのは、ジムニーと同じく世界的にも有名な四輪駆動車、ジムニーの「レネゲード」。

エンジンスペックは、
- 最高出力(ネット) 129kW(175PS)/6400rpm
- 最大トルク(ネット) 230N・m(23.5kg・m)/3900rpm
馬力の面ではジムニー新型よりも優れてますが、何より、ジープのレネゲードは普通自動車。
それだけに数値にも大きな差がありますが、個人的には、ジムニー新型もクオリティー的には負けてないと思います。
走りや走破性の面でも、普通自動車と変わらないくらいの力を発揮すると思うので。
世界的に認められた「スズキジムニー」と「ジープ」。
ライバル同士として、今後もお互いに相手を超える傑作を発表し、四輪駆動車の歴史を作っていってほしいものです。
ジムニー新型の加速や馬力のまとめ
今回、ジムニー新型の試乗をして、加速に関しては「遅い」という事を感じましたが、馬力については改めでジムニーの凄さを体感しました。
旧型と比較しても、明らかに性能がアップしていましたし、他の車種との比較でも「やっぱりジムニーだよね」と思わせるもの。
日本だけじゃなく、世界が虜になる理由も分かる気がします。
20年ぶりの4代目「ジムニー新型」という事で、今後ますます人気の輪が広がっていくのではないでしょうか。
内心、あき坊も期待しているところです(笑)