2009年のある研究結果の報告によると「猫にも利き手がある」という事が判明しました!
しかも、猫の性別によって利き手は異なっていて、メスは右手、オスは左手を頻繁に使うそうなのです。

僕たち人間であれば「利き手」があるのは当たり前ですけど、猫にも利き手があるなんて驚きですよね。
普段から愛猫の動きをよく見ている僕でさえ、猫に利き手があるなんてことは知りませんでしたから(笑)
というわけで今回は、知っているようで知らない「猫の利き手」について詳しく紹介していきます。
我が家には2匹の愛猫がいるので、実際に行われた研究を再現し、ホントに研究通りの結果になるのか試してみたいと思います^^
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この記事の目次
猫にも利き手がある!実際に行われた実験の内容とは…
「猫にも利き手がある」という研究結果を発表したのは、アイルランドにあるクイーンズ大学の心理学者デボラウェルズ博士。
博士は助手のサラミルソップ氏と一緒に、2009年にアイルランド在住の猫42匹の協力のもと、この実験を行いました。
実験の内容はこのようになっています↓
- 空中に釣り糸を付けたネズミのおもちゃを垂らすと、最初に猫はどちらの手を使うのか
- 釣り糸を付けたネズミのおもちゃを床に動かすと、最初に猫はどちらの手を使うのか
- 頭が入らない口の大きさのビンにマグロのおやつを入れると、どちらの手を使って取ろうとするのか
この3つすべて、自然に近い状態で利き手を使ってもらうために、飼われているそれぞれの家で行いました。
そして、1匹の猫につき100回以上の実験を繰り返すうちにある面白い結果が現れることに…
それがこちらです↓
- 1の結果→オス猫、メス猫、関係なしに最初に使う手はバラバラだった
- 2の結果→オス猫、メス猫、関係なしに最初に使う手はバラバラだった
- 3の結果→メス猫21匹のうち20匹が右手を使ってマグロを取り、オス猫21匹のうち20匹が左手を使って取っていた
1や2の実験では猫の使うでは毎回バラバラだったのに対し、3の実験では明らかにオスとメスとで使う手に差が現れたのです!
猫の利き手の実験で、異なる結果があらわれた理由
それならどうして、このような差が出たのだと思いますか?
デボラウェルズ博士の話によると、「1や2の実験」というのは猫にとって日常的にやっている動作だったため、わりと簡単にできた。
だからこそ、右手や左手に関係なく使っていたのではないかと。
しかし、顔が入らない大きさのビンからマグロを取る3の実験だと、器用な猫でさえも少し難しめの動きをしないといけなかった。
そのため、動かしやすい手、自分が使い慣れた手を頻繁に使ったのではないかと言っていたそうです。
この結果からデボラウェルズ博士が出した答え、それが「猫にも利き手がある!」という事だったのです。

この話を聞くと、確かに我が家の愛猫を見てても、いつも遊んでいる猫じゃらしのときは左右の手に関係なく使っているような気がしてきます(笑)
ま、でも、僕たち人間目線で見ると「頻繁に使う手=利き手」になりますが、猫目線だともしかすると「頻繁に使う手=使い慣れてない手」なのかもしれませんが…。
あくまでも人間目線で考えたときが「利き手」になると考えておきましょう^^
デボラウェルズ博士が実際に行った「猫の利き手」の実験を試してみた!衝撃の結果が…
実験の結果から猫にも利き手があることが分かり、さらには、
- メスが右利き
- オスが左利き
このようなことも分かりました。
ですが、実際のところホントに研究結果の通りになるのか気になりますよね?
そこで我が家の愛猫2匹に協力してもらい、行う回数は少なくしましたが、実際に試してみました。
ちなみに愛猫たちは2匹とも”オス”なので、上手くいけば「左利き」の結果になるはずです。
利き手を確かめるために使用する道具としては、左から順に、

- 頭が入らない程度のビン(今回は程よい大きさに切ったペットボトルを代用します)
- 結果を記録するための用紙
- 2匹の大好物のおやつ(利き手を調べるので、液体ではなく固形のおやつを使います)
この3つを使います。
ここでは、大好きなおやつをペットボトルの中にこのように入れてから使います↓

デボラウェルズ博士の実験では猫1匹に100回以上を行っていましたが、愛猫の体力や集中力を考え、今回は数を減らし「15回」で試していきますね。
それでは早速、愛猫2匹に試してもらいましょう!
まずは愛猫Aから。(「A」というのは実験をしている感じを出すために名前の代わりになるものです笑)
記念すべき第1回目は、衝撃的な結果が…

なんと、最初に左手を使ってペットボトルの中のおやつを取りました!
途中を省いて最後、第15回目は…

なんと「左」でした!
続いて、愛猫Bを見ていきましょう。
記念すべき第1回目は…

こちらもなんと、愛猫Aと同じく左手でおやつをつかみました!
そして、第15回目は…

またまた左手での締めくくりとなります(笑)
というわけで、今回の1回から15回までの実験結果がこちらになります↓

愛猫Aは15回中、
- 左手を最初に使う 9回
- 右手を最初に使う 6回
愛猫Bは15回中、
- 左手を最初に使う 13回
- 右手を最初に使う 2回
このような結果になりました。
ずばり、デボラウェルズ博士の実験の報告通り、「オスは左手を多く使う」が当てはまっていました!
この結果が正しければ、おそらくオスでもメスでもきちんとした成果が得られると思います。
だた今回は行った回数が少なかったので、実験通りの回数で行えば、もしかすると違った結果が見られていたかもしれません。
どちらにしても、猫には利き手があり、オスは左手、メスは右手を多く使うことはホントだと僕は思います^^
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猫の利き手はホントにオスが左手で、メスが右手なの?調べ方の注意点は?
ここで、今回の実験のまとめです。
結論 | ■デボラウェルズ博士の実験(オスは左利き、メスは右利き)は正しかった。 |
考察 | ■愛猫2匹の結果を見ても左手をたくさん使っていたので、メスの場合でも同じ結果が現れると思う。 |
反省点 | ■行った回数と実験に参加した猫の数が圧倒的に少ない。デボラウェルズ博士が行った実験をそのまま行えば、正しい結果が得られる。 |
この方法で猫の利き手を調べるときの注意 | ■猫は飽きっぽい性格をしていて、5回目くらいからやる気が半減していた。多くの数をこなしてもらうためにも、おやつの種類は2~3種類あったほうがいい。
■利き手探しに協力してもらった後は「ありがとう」という意味を込めて、普通におやつを与えると良い関係を維持することが出来る。 |
というわけで実際に試してみましたが、正直、驚きの言葉しかありませんね(笑)
まさかホントに、愛猫2匹とも左利きだったなんて思いにもよりませんでしたから(汗)
回数と数が少なかったという点が少し心残りですが、僕だけの力ではどうしようもないのでそこは諦めます。
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どうしてオス猫に左利きが多く、メス猫に右利きが多いの?
ここまで、僕の中の「実験をする人」をイメージしながら書いていきました(笑)
実際に「猫の利き手」の実験をしてみたわけですが、試していくとある疑問が出てきました。
それは「どうしてオスとメスで利き手が違ってるのか」という事です。
猫と猫のように同じもの同士なのに、なぜ利き手が異なるのでしょうか?
そのことについて調べたところ、ハッキリと決まったわけではありませんが、現在の有力な説としては「ホルモン」が関係しているのだそう。
「猫の利き手はホルモンと関係ありそう!」と言ったのはもちろんこの方、デボラウェルズ博士。
研究の結果は2012年に報告され、内容は「生後3ヶ月・6ヶ月・12か月」の子猫を対象に、
- 空中に釣り糸を付けたネズミのおもちゃを垂らすと、最初に猫はどちらの手を使うのか
- 釣り糸を付けたネズミのおもちゃを床に動かすと、最初に猫はどちらの手を使うのか
- 頭が入らない口の大きさのビンにマグロのおやつを入れると、どちらの手を使って取ろうとするのか
先ほどと同じ3つの実験を行いました。
すると、
- 生後3ヶ月と生後6か月の子猫の場合はどの実験でも左右の手に関係なく使う
- 生後12か月の子猫の場合は左右どちらかの手を多く使う
このような結果が現れ、生後12か月のあたりから利き手が現れ始めることが分かりました!
このことから、デボラウェルズ博士は「ホルモンと関係があるかも!?」と言ったのです。
今のところはホルモンが有力な説ですが、もしかすると今後は別の説が有力になる日が来るかもしれませんね。
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猫の利き手のまとめ
デボラウェルズ博士が実際に行った実験を試したところ、
- オスは左利き
- メスは右利き
という風に、ホントに猫にも利き手があることが分かりました。
オスの愛猫たち2匹に試してみても、やはり「左手」でおやつを取ることのほうが多かったですから^^
だた、すべての猫にこれが当てはまるわけではありません。
中にはオスでも右利きの猫がいたり、メスでも左利きの猫がいたり、はたまた両利きの猫だっていることを忘れないでください。
あくまでも、「こういう場合が多いんだよ」というだけですからね。
愛猫が何利きなのか調べるときは、猫の頭が入らないくらいのビンもしくはペットボトルを用意して、その中に好きなおやつを入れ、最初にどちらの手を使うのか数回確かめてください。
そうすることで、大まかな”利き手”が分かります!
簡単な方法で見つけれるので、楽しい時間を愛猫と過ごすためにもぜひ一度試してみてくださいね^^
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